イリノイ大学留学記

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の日本人留学生によるリレーブログ

授業紹介 -平山-

今年も残すところ一週間を切りました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。

今回は秋セメスター履修の授業についてということだが、私の取った授業は他の交換留学生たちも同じ授業を取っているケースが多いため、そちらの紹介は彼らに任せ、私はイリノイ大学の“履修制限”について少しばかり紹介する。

 イリノイ大学で交換留学生に対しもっとも厳しい履修制限が課されている分野(メジャー)がコンピューター・サイエンス(CS)である。イリノイ大学の中でも特に優秀な生徒達がしのぎを削り、日夜プログラミングに励むと言われるのがこのコンピューター・サイエンス学部であるため、留学生に対するハードルも相当高くなっている。慶應義塾のプログラムによると(他大はまた少し事情が異なるかもしれない)、最低履修条件はTOEFL IBT100点以上であり、加えて個別交渉を必要とするとの記述が。実際に現地生徒の声を聞くと、このイリノイ大学のCSは毎年MITに負けず劣らずの人材を輩出し、その評価は相当なものとのこと。プログラミング等をアメリカの名門大学で学びたい方にはうってつけであろう。履修を制限されないよう、TOEFLや面接等、事前に対策をとっておくべき。

 個人的にもっとも不満に感じた履修制限は、法律科目についてである。私は所属大学で法律を学んでいたため引き続いて法律系の授業履修を考えていたのである。国により法律は大きく異なるが、私の所属ゼミが国際取引法のゼミであり、教科書もイリノイ大学使用の教科書と同様のものを使用していたため、尚更のことイリノイ大学で学ぶ国際法系に特に興味があった。直接担当教授たちにコンタクトを取ってみると、即座に履修不許可通知が。どうやら全ての法律科目が学部生にとっては履修不可能(とはいわずとも相当困難)であり、かなりクローズドらしい。アメリカの大学で法律を学びたい生徒にとって、イリノイ大学ははっきり言って、不向きだ。留学先の大学をお選びの際は是非お気をつけください(ただし大学院生は例外)。

 最後に紹介するのは、比較的緩い履修制限が課せられるビジネス科目である。日本の大学の交換留学生は大部分がリベラルアーツ学部に所属することになるが、このビジネス学部には所属大学でもビジネスを専攻していたもの向けの授業が多く、リベラルアーツ所属の非ビジネス専攻日本人学生はPrerequisiteを満たしているという証明、もしくは交渉が必要なのだ。そもそも日本に存在する大学に完全に海外のビジネス学部に相当する学部は少数であると考える(商学部経営学部等の融合がビジネス学部)。しかしこれらの授業を取りたいのであれば臆せず教授にコンタクトを取り、履修許可を希望すべき(私の例だと、春セメスターのビジネス科目履修許可申請が一切の能力証明作業なしで通った)。

以上が私の思う、特筆すべきイリノイ大学の履修制限である。他にも履修制限が多く存在するため、出願前に自ら確認の上、イリノイ大学での留学を決して欲しい。