イリノイ大学留学記

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の日本人留学生によるリレーブログ

春学期 授業紹介 〜Mits〜

こんにちは、Mitsです。今回はSセメスターの授業紹介。前学期はボストンでの就活もあったりで大量に難しめの授業を取る余裕がなかったので、今学期は思い切って取る授業の難易度も量も大幅にアップしてみました。結果、今になって自分の首を絞めまくっています・・・。分野は経済学とスペイン語、経済は開発経済や計量経済がメインです。この辺に興味がある人がいればぜひ参考にしてください!

 

・ECON450 Development Economics

「開発経済」。内容としては、発展途上国や貧困国が成長するにはどうすればいいのか、どんな問題があるのか、どんな政策が有効なのかを研究する分野。東大では開発経済の授業を受けていないのでどんな感じか分からないですが、試験問題を見た感じだと理論を重視しているような印象を受けました。反対にUIUCの開発経済の授業では大量のResearch Paperを授業でレビューし、各施策のインパクト評価を見ていくという流れで具体性が強い内容です。リーディングの量が半端じゃなく多く、試験もエッセイベースでかなりきついですが、教授の説明も分かりやすいし授業も聞いていて面白い部類に入ると思います。開発に興味がある人はとって損しないと思います。

 

・ECON455 Economics of Poverty Alleviation in Developing Countries

おそらくそれっぽい和訳は「発展途上国における貧困軽減のための経済学」。分野としては上の開発経済と一緒ですが、こっちは各施策を評価する手法や論文自体の読み方、実験結果としての表の読み方などより実用的な話が多いです。それに関連して扱うトピックが貧困軽減施策という感じ。試験もありますがエッセイ系の課題が多く、内容は開発経済よりやや優しいためキープアップしやすいと思います。東大の授業では論文の読み方やデータの解釈の仕方を丁寧に教えてくれる場面が中々なかったので、この授業は個人的に取ってよかったと思っています。開発に興味があってキャパシティにも余裕がある人は上記の450とこの455を同時に履修するのかなりおススメです。

 

・ECON471 Intro to Applied Econometrics

「応用計量経済学の基礎」。基本的な計量経済学を数学的なアプローチを使いつつ勉強する授業。普通の計量経済の授業をイメージしてくれれば大丈夫だと思います。課題の中で統計ソフトのRを使うので、簡単なデータ分析の実践的な練習もできます。東大でも似たような授業はあるはずなので最初は取らないつもりだったのですが、帰国後に東大で計量経済が履修できるか分からなかったのでアメリカでとることにしました。論文などを書く時もどうせ日本語でデータ分析をする機会より英語でやる機会の方が多そうなので、最初から英語で計量経済を学ぶのはアリだとは思います。教授の英語の訛りがちょー強いですが、慣れれば問題ないし数学的要素が強いので大丈夫です。

 

・ECON490 Topics in Econometrics

計量経済学のトピック」。実際にデータ分析を行わなくてはいけない状況において、どのような分析をするのか、どう分析をするのか、データをどう処理するのかなどを扱います。授業や課題でPythonを使うんですが、完全に未経験で授業での説明も十分ではない部分もあるので課題をやるのも中々しんどい・・・。内容としてはしっかりやれば将来役に立ちそうな気はするんですが、Pythonはたぶん使わないかなぁ。正直今一番モチベーションが低い授業ではありますが、良い成績が取れるように頑張ります。計量経済自体よりもデータ分析やプログラミングに興味がある経済専攻の人はかなり楽しめる授業だと思います。

 

・SPAN142 Spanish in Professions

「職業におけるスペイン語」。教育、医学、ビジネスといった形で各職業分野における単語、シチュエーション、会話などをスペイン語で学んでいきます。難易度としてはアメリカの一般教養の一番上のレベルかその少し上くらい?だと思います。語学の授業なので課題の量と頻度が凄まじいですが、実際に生活していく上で、あるいは働く上で頻出の単語や表現が学べるので取ってよかったと思います。同じレベルで141のAdvanced Grammars in Spanishみたいな授業もあるんですが、スペイン語に関しては文法は英語より日本語あるいはスペイン語で勉強した方が良いと思っているので142をおススメします。

ちなみに、スペイン語がもっとできる人のために作文、会話、より難しい文法に特化した授業もあります。おそらくスペイン語専攻の学生がとる授業だと思うんですが、もともとかなり日本でスペイン語を勉強している人はこういった授業を活用すると日本では中々できないタイプのスペイン語の勉強ができると思います。もっと早くスペイン語を勉強し始めていたらスペイン語会話が取りたかった・・・。

 

・ECON199 Study Abroad Program in Latin America

ラテンアメリカでの海外プログラム」。東大で言うところの海外サマープログラムやウィンタープログラムです。日本の大学にもこんな感じのプログラムありますよね。経済学部主導のプログラムで、夏休み、冬休み、春休みを使ってラテンアメリカの国に行き、経済やビジネス関係の機関や企業を回って話を聞きつつ、帰国後にプレゼンをするといった形です。交換留学生は在籍期間の関係で、参加したい場合は冬休みか春休みから選ぶことになります。実施期間のおよそ4,5か月前くらいまでに申込書(参加したい動機や将来の研究、キャリアとの関連などについてのエッセイ)を書き、選考に通ると参加が確定します。

僕は春休みの10日間コスタリカに行くことになりました。実はこれを書いているのが出発の1週間前くらい。正直一番楽しみにしているのは経済機関の訪問よりもコスタリカンファミリーのもとでのホームステイで、日常的な場面で初めてインテンシヴにスペイン語を使うことになるので会話力が伸びるといいなぁーとか思っています。もし春休みの過ごし方、みたいなテーマのブログ記事があればそこで詳細を書こうと思います。