イリノイ大学留学記

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の日本人留学生によるリレーブログ

春学期 授業紹介 〜MH〜

お久しぶりです。MHです。春学期も既に中盤に差し掛かり、春休みまであと一週間です。春の訪れを目前として、キャンパス全体が浮き立っているように感じます。

 

 

さて、今回のテーマは「春学期の授業」ということですが、以下の4つが私の春学期履修科目です。

・UP470 Shrinking Cities
・ENG441 International Water Project

・ESE311 Environmental Issues Today

・JOUR293 Photography for Everyone

 

各授業の紹介を簡単にしたいと思います。

・UP470 Shrinking Cities

個人研究色の強い授業です。春学期を通じて、各々が(R Studioを用いて) 縮退都市の傾向を分析、考察します。対象都市はシカゴに限定されているので、シカゴの都市政策、人口や経済動向などに詳しくなります。(シカゴへの興味が高まります!)データの可視化手法や考察の論理展開にも重点が置かれます。視覚的に訴えることのできるグラフ作成、ストーリー性のある論述が求められます。

また、400番台の授業ということで、多くの院生が履修しています。院生の方が学部生よりも、意欲が高く、授業中のディスカッションでは密度の濃い時間を過ごすことができます。(先週、多摩ニュータウンの存在を宣伝してきました)

 

・ENG441 International Water Project

Contextual Engineeringという考え方に基づいて、特定された地域に寄り添った水供給システムを構築するという授業です。毎年、対象地域は異なるのですが、今学期はGuatemlaのEl Duraznoという(水供給システムが存在せず、地元住人は湧泉まで毎日水を汲みに行っている)山間地域を対象とします。湧水地、複数存在するコミュニティ集落の位置などの地理的情報と共に、地元住人の権力差、人口増加動向や水に関する信仰などの文化面にも着目して、工学的な(井戸、タンク、パイプなどの)デザイン作成に取り組みます。

春休みには、実際に現地へ行きます。標高差測定、湧水量測定、地元の文化調査などが主な活動内容です。送電網の外部に位置し、水資源にも恵まれていない環境で過ごすという貴重な体験ができると思っています。

 

・ESE311 Environmental Issues Today

シャンペーン、アーバナ(合わせてシャンバナともいう)にはBone Creekという小川が流れています。Bone Creekを流れる水はアメリカ大陸を縦断し、最終的にはメキシコ湾へと放出されます。この巨大な流域に関する環境問題を扱います。

毎週、様々な分野の講師が招待されます。研究者限らず、地元の農家、牧場主などによる講義(イリノイ州が農地、牧地だらけだということを再認識せずにはいられません)も開かれます。

 

・JOUR293 Photography for Everyone

1年ほど前から、写真撮影は趣味の一部であり、本格的に学習したいと日頃から思っており、履修に至りました。イリノイ大学には芸術系学科の開催するPhotographyの授業もありますが、私が履修するものはジャーナリズム学科の開催するものです。

写真を撮るために環境を作りあげるというよりは、既存の環境を撮影するのに主眼が置かれる点でジャーナリズムのPhotographyは芸術系のものと一線を画すのではないかと思います。また、ジャーナリズムそのものは、ストーリーを相手に伝えることが目的です。写真撮影の技術的な学習の他、写真とキャプションを用いて、いかにストーリーを構成するかも学びます。

 

 

長くて過酷なイリノイの冬を過ごしてますと、日本が恋しくなってきますが、残り留学期間も限られているので、日々を大切に過ごしていきたいですね。