イリノイ大学留学記

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の日本人留学生によるリレーブログ

アメリカ留学あるあるで打線組んだ

人生で経験したことのないほどの寒さが続いた冬が終わり、連日気温が10℃を超えキャンパス内も賑やかになってきました
イリノイ大学での留学生活も残すところあと2か月となり、留学を締めくくる時期が近づいてきました
7か月も経つとこちらでの生活も完全に慣れてくるもので、留学生活が残り少なくなってくるのを寂しく感じる日々が続いています
そんな中今回は日本人が感じる“アメリカ留学あるある”で打線を組んでみました
この記事を書くにあたり、イリノイ大学の日本人学生だけでなく北米に留学中の友人にアンケートをとりました
(みなさんご協力ありがとうございました)
たくさんの回答の中から、選考委員数名による厳正なる審査の結果、選ばれし15個の“あるある”で最強打線を編成しました
(ちなみにこの打線、ある実在の打線をモデルにしているのですが、分かった方がおられましたらご連絡ください)

 

“アメリカ留学あるある打線”
1 遊 時間にルーズ
2 二 体感温度が違う
3 中 アルコールに強い
4 一 めっちゃフレンドリー
5 右 太る
6 指 筋トレにハマる
7 左 めっちゃ勉強する
8 三 現金の出番が少ない
9 捕 色々とオープン

 

先発  服装がめっちゃラフ
中継ぎ  シャワーしかない
抑え  日本の常識が通用しない


代打 電話の方法が斬新
代走 日本人より日本について知っている 


 
1 遊 時間にルーズ
基本的に指定された時刻に全員が間に合うことはまずありません
友達と約束しても、時間通りに来ることはほとんどありません
今回もいつも通り遅れてくるだろうと計算して少しばかり遅れていっても、それでもまだ相手が来ていないことは日常茶飯事です
教授によっては授業の開始時間になっても来ない人もいます
それなのに終わる時間には厳しく、生徒も終わる時間になった瞬間に帰る支度をします
開始時間に厳しく、平気で延長する日本とは真逆ですね
またバスの時刻表が一応あるのですが、定刻通りに来ることはまずないのでアプリなどで次のバスを確認する必要があります
以前日本の鉄道会社が電車が数秒早く発車したことを謝罪したことが海外でも話題になりましたが、確かに外国では信じられないことですね
(‭https://www.asahi.com/articles/ASKCN4GT8KCNUTIL01K.html‬)
ちなみにN君曰く彼がアメリカに来て一番ストレスを感じたのはこの時間のルーズさだそうです
時間を気にしすぎて自分ばかりストレスを感じるのもバカバカしいので、日本から離れている間はまったりと過ごすのも良いかもしれません

 

2 二 体感温度が違う
アジア人よりも白人の方が平熱が高く寒さに強いと言われたりしますが、平熱云々で説明がつかないくらいに体感温度が違います
1番凄かったのは、1月の地獄のような寒さでもすました顔で半袖半ズボンでいる猛者や、パーティーのために背中が思いっきり開いた露出の多いドレスを着た女性がいたことです
ユニクロの極暖を含め4枚着重ねしているのが当たり前だった私から見ると信じがたい光景でした
冬になるとやはり人通りや広場で遊んでいる人は少なくなりますが、それでも夜になるとBARの周りには人だかりができて、Fraternityでは庭でどんちゃん騒ぎをやっています
シカゴなどのイリノイ州内生まれの人が特に寒さに強い傾向があるようで、やはり幼少期からの慣れがモノをいうようです

 

3 中 みんなアルコールに強い
パーティーなどでの飲酒量がえげつないです
朝までしこたま飲んだ挙句朝早くから始まる授業に何食わぬ顔で出席しているのを見ると、遺伝子が違うんだなと痛感させられます
一度友達に招待されたパーティーに行ったのですが、とんでもない量のショットとビールを飲まされて酩酊状態になり、二日酔いが何日も続きました
飲み会ゲームも日本のものよりも飲ませるものばかりで、飲ませるための器具も日本で見たことないものもありました
またヨーロッパからの留学生の飲む量が本当に尋常じゃなく、水代わりにビールをがぶがぶ飲んでいたりするので恐ろしいです
ただ金曜日の夜などはBARのまわりに人がよく倒れており、学生のそういうノリは万国共通のようです
皆さんもアメリカで飲むときは気を付けてください

 

4 一 めっちゃフレンドリー
とにかくみんなとてもフレンドリーです
仲の良い友達は言うまでもなく、初対面の人も親友のようなノリがめちゃくちゃ良いのでいつの間にか仲良くなります
授業がたまたま一緒になった人も臆することなく話してきてくれるのですぐ知り合いになることができ、それが受け入れられているのでこちらから話しかけても応じてくれることがほとんどです
いきなり知らない友達の誕生日パーティーに呼ばれたり、自分の誕生日パーティーに知らない人が来ていることもあります
ただ全員が社交的ということではないので悪しからず、内向的な人ももちろんいます
外交的な人が半端じゃなく社交的なのでアメリカの人はみんなフレンドリーというイメージがあるのは確かだと思います
またラテン系の留学生もまた違う方向性でノリが良く、ビールと歌が大好きで気が付くと踊っています

 

5 右 太る
全員ではないですが、アメリカに留学すると太りやすいです
友人に久しぶりに会ったり、ビデオ通話をしたときに「あれ、太ったね」とか言われることが多々あります
普通に傷つきます
太る原因はいくつかありますが、食事のカロリーが全般的に高いことと、留学のストレスで暴飲暴食することがあるかと思われます
気を付けないと栄養がすぐ偏り太るので、自分で食事を管理する必要があります
ちなみに私のおすすめは炭水化物抜きダイエットです
日本に住んでいるときに比べ白米などの摂取量は減るものの、今度はピザやフライドポテトなどを食べるようになるので、これらを断つと体型を維持できます

 

6 指 筋トレにハマる
アメリカの大学はジムが充実していることが多く、料金も学費の一部として含まれているので通いやすい環境にあります
先述の通り留学中は太りやすいので、体系を維持するために筋トレするのがおススメです
空き時間も割とあるので、新しい趣味として始める人も結構います
暇つぶしくらいのノリで始めたらいつの間にかハマった人もちらほら
ただしジムに行くとムキムキのお兄さんに囲まれながら筋トレをすることになるので、肩身が狭い思いをしがちです
マッチョの人たちは見た目はちょっと怖いですがとても優しく、一緒にトレーニングをしたり、アドバイスをくれることもよくあります

 

7 左 めっちゃ勉強する
日本の大学生に比べてこちらの学生は勉強時間が圧倒的に多いです
GPAが就職や院進にかなり重要で、こちらの学生によればよほど有名な大学でなければ大学名よりもGPAの方が重要だそうです
そのためアメリカの学生は勉強熱心で、どの授業もA狙いで必死に勉強しています
ちなみにAを取るには最低でも9割が必要となります
また出席点が成績に含まれていることがほとんどなので、学生の出席率は高いです
一度後れを取ると成績に響くからか、寝ている学生は見たことがありません
更に成績が基本減点方式でなく加点方式なので、積極的に手を挙げ発言する学生が多いです
出席だけでなく授業に積極的に参加していたかも評価の一部なので教授に名前を覚えてもらえるまで発言するのが肝心のようです

 

8 三 現金の出番が少ない
お金の支払いはほとんどがカードで、現金で支払うことは滅多にありません
店員もカードでの支払いが当たり前だと思っているので、聞くまでもなくカードの読み取り機を出してくれるので慣れるととてもスムーズです
小銭の計算に慣れていないことが多く、小銭を減らすためにあえて1セント硬貨を使っても理解してもらえないこともあります
みんなで割り勘するとなったときに、個別会計が受け付けられない場合は割り勘アプリが使われます
Venmoというアプリが定番なので、持っておくととても便利です
大学構内はほとんど心配はありませんが、治安が良くないエリアも当然あるので安全の面から現金を持ち歩かないのも良いかもしれません

 

9 捕 色々とオープン
文字通り日本と比べると色々とオープンです
これはあくまでも私の持論ですが、恥じらいを美徳する文化ではないのでさらけ出す部分が日本よりも多いです
先述のパーティーの服装の露出が多いなどもそうですが、見た目だけでなく個人的な事情を他人に知られることを厭わず、またそれを知る側にもその覚悟がある
(単に気にしていないだけかもしれませんが)ように思われます
アンケートの回答で一番多かったのはLGBTに関することで、自分から公表することは特に恥ずべき事ではなく、また周囲の人も受け入れられるような環境にあります
これは社会的風潮と教育の賜物なのではないでしょうか

 

先発 服装がめっちゃラフ
日本と比べると、日常生活において服装にあまり気を使っていない人が多いです
日本人が気を遣いすぎているように感じられるほどに服装はみんなラフです
大学のロゴが入ったパーカーやシャツを着ている学生が非常に多く、時にはパジャマみたいな恰好で授業に来ている生徒もいます
教授も服装は人それぞれで、スーツの人もいればカジュアルな服の人もいますし、頭髪も地毛のみならず奇抜な色に染めている教授もいます
ただパーティーの時のドレスの気合いの入り方は凄まじく、Sororityの女子が全員で着飾った姿は映画などで見るあの絵っぽくなります

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(イメージ図)

 

中継ぎ シャワーしかない
寮の風呂はシャワーしかなく、もはや風呂と呼べるのか怪しいです
しかも場所は固定でわずかな角度でヘッドが動くくらいで、とても不便です
留学生活が始まってすぐ日本人学生が不満に思うのが湯船につかれないことで、ジムにあるジャグジーで気分を味わうことぐらいしかできないのがとても苦痛になります
旅行先のホテルにバスタブがあったりすると感激して長時間浸かったりします
ただアパートにバスタブが付いていることがあるので、アパート住みの友達に入れさせてもらうという方法があります

 

抑え 日本の常識が通用しない
当たり前のことなのですが、日常の違和感はこれですべて説明が付きます
留学の序盤には、自分が当たり前だと思っていたことが全く通用せず驚くことが毎日のようにあります
最近あったことでいえば、こちらの学生は混雑したバスに乗るのが尋常じゃなく下手で、詰めることを知らず、降り口の真ん前の人は言わないと動きません
乗車率でいうと80%くらいにしか過ぎないバスが来ても、「うわめっちゃ混んでる」と見過ごすこともよくあります
あと次の停留所で降りたいときはボタンではなく窓にかかった紐を引っ張ると必要があります

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(こんなかんじで引っ張ります)
日本の通勤ラッシュの動画を外国人がクレイジーと評したと話題になりましたが、環境が違いすぎてあの混雑ぶりを狂気の沙汰だと思うのも頷けます

 

代打 電話の方法が斬新
かつては電話するとき携帯電話を顔の横に持ってくるのが普通でしたが、最近はマイク付きのイヤホンで電話する人が増えていますよね
この傾向はどうやらアメリカの大学生の間で特に顕著らしく、手に携帯を持ったまま電話する人がかなり多いです
傍から見ているといきなり大きな独り言を言いだしたように見えるので、結構ビビります
道を歩いているときも、向こうから歩いてきた人が笑いながら一人で喋っていると思ったら通話していたということが日常茶飯事です
これは慣れるまで時間がかかりそうです

代走 日本人より日本について知っている
外国人が日本について日本人よりも知っていることに驚かされます
日本が好きな人はアニメや漫画のファンが多いので、そこらへんの知識が豊富にあります
最初の話題はだいたい好きなアニメやそのキャラクターなので、押さえておくと会話が弾みます
カラオケに行ったときにアニソンが歌えると一緒に盛り上がれるのでおススメです
ただこの類の話ならまだ簡単なのですが、政治や経済などの専門的な質問が結構厄介です
例えばこの前寮のカザフスタン人の友達に「クロダが中央銀行のトップに再任されたけど、彼はどうなんだ?」と質問されました
そこまで詳しくない上に英語で説明しなければならなかったので一苦労でした
他にも「君はアベをどう評価してるんだ」などの切り込んだ質問が頻繁に飛んでくるので、国内の時事問題に対してアンテナを張っておかないと答えられなくなってしまいます
留学していると、自分が母国について如何に知らないかを思い知らされ、勉強しようという気になります


アメリカ留学あるある打線、いかがだったでしょうか
現在留学中の方は、“確かに!!”と思えるようなあるあるはあったでしょうか
今から留学する方や、留学を考えている方にも留学するとこんな感じというのが少しでも伝われば幸いです

ではまた