イリノイ大学留学記

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の日本人留学生によるリレーブログ

伝説の始まり

今年もまた、一人の侍が日本から海を渡った。
その名は大谷翔平

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高校時代には最高球速160km/h、通算56本塁打を記録するなど投打で圧倒的な才能を見せつけ、高校生ながら卒業後は日本球界を経由せずMLBに挑戦することを明言した。

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しかし栗山監督率いる日本ハムの熱心な説得により、NPBで数年経験を積んだのちにMLBに挑戦することを選んだのである。
ドラフト1位で入団した大谷が球団に提示したのは投手・野手の二刀流での起用だった。
前代未聞の挑戦に入団当初は反対意見を唱える野球専門家も多くいた。
そんな否定的な意見も、大谷は自らの活躍によって見事に覆してしまったのである。
1年目に高卒ルーキーながら157㎞をマークすると、2年目には全世界でベーブ・ルース以来96年ぶりとなる10勝・10本塁打をマークし、3年目には最多勝・最高勝率・最優秀防御率の投手三冠に輝き、そして4年目には史上初となるパ・リーグベストナインに投手と指名打者の両方で選出され、チームを日本一へと導いた。
まるで漫画のような、いやそれ以上のドラマチックな活躍を置き土産に、5年越しとなる念願のメジャーリーグへの挑戦という夢を叶えたのである。
制度上あと数年待てば年棒が何十倍にもなったのだが、1年でも早くアメリカに渡り勝った大谷はそのオファーを蹴ってしまったのである。
巨額な金額に目もくれず自分の目標を達成することを選んだ大谷の覚悟が窺い知れる。
二刀流という起用法を契約条項に盛り込むことを承諾したロサンゼルス・エンジェルスと契約し、晴れて大谷はメジャーリーグデビューを果たしたのである。

 

 


どうも、野球のこととなると熱くなってしまう当ブログの筆者兼管理人のかもあしです
今回はなんと、3月最終週に大谷翔平選手のMLBデビューを見るためにサンフランシスコまで行ってきました!!
水・木・金と授業があったのですが、日本が生んだ宝のMLBデビューという世紀の瞬間を見ないわけにはいかないと思い、授業を欠席してまで行ってきました。

 

大谷のデビュー戦の舞台となったのは、オークランド・アスレチックスの本拠地のオークランド・アラメイダ・コロッセウムでした。

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シーズン開幕戦ということで、平日の昼間にも関わらずかなりの数の観客でスタジアムが埋め尽くされていました。


シーズンのチケットが売り出された日にチケットを買ったので、一塁側の結構良い席を確保することができました。

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試合前からスタジアム内には多くの日本人の観客も見られ、大谷選手のプラカードを掲げるファンも多くみられました。

 

大谷選手は8番指名打者で先発出場しました。
試合前のスタメン・ベンチ入り選手の紹介の際には、スタメンの選手はベンチに残り球場のアナウンスとともに飛び出してくる演出のはずなのですが、控え選手につられファウルラインに並んでしまい、スタッフに連れ戻されるお茶目な一面が見られました。

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“8番DH Shohei Ohtani”とコールされると、一塁側のエンジェルスファンはもちろんのこと、三塁側のアスレチックスファンからも暖かい拍手が送られました。

大谷選手のMLB初打席は2回表2アウト一塁の場面で回ってきました。

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打席に入る姿を写真に収め、さあ初球!!と思った次の瞬間、
大谷選手は内角寄りの速球に対し鋭くバットを振りぬき、1・2塁間をゴロで素早く抜けるメジャー初安打を放ちました!!


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思わず立ち上がったところ携帯を落とし画面にヒビが入ってしまったのですが、そのくらい興奮する世紀の瞬間でした。

その後試合は延長11回まで進み、大谷選手には5回打席が回りましたがヒットは第一打席の一本だけでした。
チームも惜しくもサヨナラで負けてしまいましたが、日本球界が生んだ最高の選手・大谷翔平MLBデビュー戦、初ヒット、初めてMLBの開幕戦を見られたことは生涯忘れられない経験になりました。
野球史に残る一瞬をこの目で見られたことは一生の宝物となること間違いないでしょう。

 

そして同じ日の夜、西海岸ではもう一人のレジェンドが新たなシーズンの幕開けを迎えていました。

それは現在44歳のイチロー

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今季はメジャーデビューを果たした時所属していた古巣マリナーズに戻り、9番レフトで開幕スタメンに名を連ねました

2打数0安打に終わりましたが、日本人野手メジャーリーガーの先駆者となった伝説のプレーヤーの躍動する姿を見ることができました。

大谷とイチローが同じ時期にMLBでプレーするのを見られるなんて、これ以上贅沢なことがあるでしょうか

2人のレジェンドの活躍を1日で見られたのは、私の野球人生の中で最高の出来事でした。

 

 

現在この記事をシカゴ国際空港から大学までのバスの中で書いているのですが、本日4月1日に大谷はMLB初登板・初先発を見事勝利で飾りました。

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6回3失点と先発投手の役割を十分に果たす活躍で、今後の投手としての活躍も期待させる内容でした。
なお開幕戦に野手で先発出場した選手が開幕から10試合以内に投手でも先発登板したのは、1919年のベーブ・ルース以来99年ぶりのことだそうです。

 

余談ですが、球場内には日本からの取材も多く来ており、観戦中には某通信社、観戦後には某テレビ局の取材を受けてきました。
人生初めての取材だったのですが、人間いざカメラを向けられるとありきたりなことしか言えないものだと痛感しました。

 

 

開幕戦があったのは3月29日木曜日だったのですが、金曜日と土曜日にはサンフランシスコ周辺の観光もしてきたので、次回の記事はそのことについて書きたいと思います。

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