イリノイ大学留学記

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の日本人留学生によるリレーブログ

イリノイ大学 交通事情

こんにちは、地理学専攻の森岡です。今回はシャンペーン・アーバナ地区の交通事情と題して、大学周辺で利用可能な移動手段について、「バス」「自転車」「自動車」に分けてお伝えします。

 

バス(MTD:Champaign-Urbana Mass Transit District)

キャンパス周辺は、シャンペーン・アーバナ地区の交通局が運営する公営バスが充実しています。寮から大学、シャンペーンおよびアーバナのダウンタウン等への移動は、基本的にはこのバスを使う方が多いようです。

 

路線図や時刻表は交通局のホームページ(https://mtd.org/)で確認できます。路線ごとに色分けされており、写真のバスは、1番(Yellow)ルートの北(North)行きという意味。主要路線は10~15分に1本。土日でも30分に1本は運行しているので安心して出かけられます。アプリも充実しており(https://mtd.org/maps-and-schedules/apps/)、いずれかをインストールしておけば、リアルタイムのバス到着予定時刻等が確認できます。

 

ちなみに料金はIカード(学生証)を見せれば無料。無い場合は1乗車ごとに前払い1ドルです。降りる際には窓に沿って這わしているロープを引っ張って運転手に伝えます。主要な停留所にはデジタルサイネージやシェルターがあり田舎にしては立派です。右下の写真のように、自転車を載せることも可能です。

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左上)バス概観、右上)降車伝達用ロープ、左下)シェルター、右下)バイクラック

参考までに、大学からバスで出かけられる施設・場所の例を以下に挙げます。

・Champaign Walmart [大型スーパーマーケット]

→Transit Plaza から1N Yellowで約30分

 

・Market Place[デパートやフードコートも入るショッピングモール]

→Transit Plaza から1N Yellowで約20分

 

・William M. Staerkel Planetarium[イリノイ州で2番目に大きいプラネタリウム

→Transit Plazaから9B Brownで約25分

 

・Champaign Public library[シャンペーンの公共図書館

→Illini Unionから5W Greenで約5分

 

・Illinois Terminal[シャンペーンダウンタウンの玄関口、アムトラック発着駅]

→Transit Plazaから1N Yellow, 4E Blue, 9B Brownのいずれかで約10分

→Illini Unionから2C Red, 5W Green, 12W Tealのいずれかで約10分

 

・Memorial Stadium / State Farm Center[アメフトの試合会場/アリーナ]

→Transit Plazaから1S Yellow, 4W Blue, 9A Brownのいずれかで約10分

 

・Lincoln Square[アーバナダウンタウンの玄関口]

→Illini Unionから5E Green, 13N Silver のいずれかで約10分

 

位置関係は下の地図をご覧ください。拡大縮小できるweb地図はこちら(http://u.osmfr.org/m/304125/)。ちなみに半透明の多角形が大学の敷地で、広大なことが見てとれます。広大なキャンパス内の移動には「22 Illini」が便利。主要施設を通りながら10分間隔で走っています。

 

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おまけで、シャンペーン・アーバナからシカゴダウンタウンオヘア空港、シカゴミッドウェー空港へ行き来する際は、個人的には高速バスのピオリアチャーター(https://peoriacharter.com/)がおすすめです。チケットはオンラインで予約。管理がしっかりしていて、大学周辺の停留所が複数あります。本数も1日10便(オヘア空港の場合)と充実しています。

 

自転車(VeoRide, Campus Bike Center)

キャンパス周辺は平坦な土地で、近年自転車専用レーンも充実してきていることから、自転車もオススメな移動手段です(ただし真冬は除く)。大学も自転車での移動を推奨しています。(https://bike.illinois.edu/

 

交換留学で短期滞在だし、自転車を買うのはちょっと…と思った方、大丈夫です。この地域にはVeoRideと呼ばれるシェアサイクルサービスが導入されており、自転車を買わずとも気軽にサイクリングを楽しめます。VeoRideシステムは、ポートが無くアプリで鍵を解除し好きなところで乗り降り出来ます(15分毎50セント)。2018年秋から始まった新しいシステムで、今度電動自転車も仲間に加わるとか。詳しい利用の仕方は、VeoRideのwebページ(https://www.veoride.com/)、やサービス紹介動画(https://youtu.be/yw123pcX1Jg)をご覧ください。

 

なお、自前の自転車を手に入れた場合は、メンテナンスは大学内にあるCampus Bike Centerhttps://campusrec.illinois.edu/programs/campus-bike-center/)を利用しましょう。年会費がかかりますが、気軽に空気を入れられ、錆取り、修理も丁寧に指導してくれます。また駐輪の際は、盗難被害を防ぐため本体と後輪にカギ(できればU字型)をするのを忘れずに。

 

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左上)バイクレーン、右上)VeoRide、左下)キャンパスバイクセンター、右下)駐輪例

自動車(Uber, レンタカー, 運転免許)

海外旅行の強い味方として浸透しつつある配車アプリUber(ウーバー)がこの田舎街でも利用可能です(ちなみにUberとは一般のドライバーが空き時間と自家用車を使って行うタクシーのようなサービスです)。バスが走っていない地域への移動や、急ぎの際にはとても便利です。(https://www.uber.com/

 

カーシェア・レンタカー屋も存在します。中でもZipCarはキャンパス内にいくつかステーションを持っており便利です。また、大学生に特に優しく、年間15ドルの登録料とレンタルごとの利用料(1時間ごと約8ドル:ガソリン、保険代込み)だけでOK。日本の国際免許でも登録、カード発行可能です。

 

ただ、国際免許証の有効期限は、イリノイ州では入国後90日です。それ以降も滞在し運転する場合はDMVイリノイ州車両管理局)で、州の運転免許証を取得しておく必要があり注意が必要です。そこで、今回は運転免許の取得についても、簡単に説明します。

 

まず、SSN(ソーシャルセキュリティナンバー:社会保障番号)を持っていれば通常の運転免許証を、持っていない場合は一時訪問者用運転免許証を申請することになります。以下、自分のケース(SSN有り)での取得手順です。

 

0)用意する書類

・パスポートとビザ

・I-94(有効期限に注意)

・I-20

・SSN

・現住所を証明する書類2つ

(寮の住所証明書と、住所が記載された学費の請求書)

・自動車の保険証(実技試験時のみ)

 

1)筆記試験

 タブレット上 または マークシートで、英語で記載された問題を35問解答していきます。内容は、標識の意味や、特定の場面で取るべき行動を4択で問われます。時間制限はなく、28問以上正解すると合格です。対策としては、まずイリノイ州の交通ルールブック(https://www.cyberdriveillinois.com/publications/pdf_publications/dsd_a112.pdf)を概観し、DMVが提供する無料の模試サイト(https://driving-tests.org/illinois/)で繰り返し解答して覚えるのが良いと思います。

 

2)実技試験

筆記試験に合格すると仮免(learner’s Permit)が発行されて、免許所持者が同乗すれば、路上を運転可能になります(もちろん日本の国際免許を持っていて3か月以内なら同乗者不要です)。走行に慣れたところで、試験場に向かいます。なお、アメリカでは自分で用意した車(友人の車やレンタカーも含む)で試験を行います。実技試験の主な流れは次の通りです。

A)エンジンをかけて、窓を開ける(決して車は発進させない)。

B)外に立つ試験官の指示に従い、「ウィンカー」、「ブレーキ」、「クラクション」等の動作チェックを行う。

C)試験官が助手席に乗車。シートベルトを締め、ミラーを確認した後、試験官の指示に従い発進。

D)路上では次のような指示を受けます。

・右折、左折、車線変更

・縁石(Curb)に沿って駐車、そこが上り坂や下り坂であった場合のハンドル操作の確認

・左側の小道を利用した方向転換。(左折し小道に前から突っ込み、バックでターン)

これらの指示をクリアしながら、10分くらいドライブしDMVに戻ったら、合否を伝えられ終了。一時停止と法定速度には、特に厳しいようなので要注意。法定速度の標識が無い場合は、聞けば都度教えてくれます。

E)無事合格したなら、紙の免許証をもらって帰ります。正式なカードタイプは15日以内に郵送で届きます。不合格なら、Failと記された紙を貰います(次回持参する必要あり)。翌日以降2回までは無料で再試験可能なので、落ち着いて臨みましょう。

 

通常の運転免許証(SSN有りの場合)であれば、少し遠いですがMonticelloやRantoulのDMVまで出かけた方が、待つ時間も少なく、路上テストも少ない交通量で受けられます。筆記はChampaignで受けて、後日実技は違うDMVでということも可能です。 一時訪問者用運転免許証の場合はChampaign のDMVでしか受験できませんのでご注意ください。

 

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左上)Uberアプリ、右上)Zipcarのポート、左下・右下)シャンペーンDMV

以上、大学周辺の交通事情についてお伝えしました。参考になることがあれば幸いです。