イリノイ大学留学記

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の日本人留学生によるリレーブログ

授業紹介 -森岡-

こんにちは。地理学専攻 (Department of Geography & Geographic Information Science) Ph.D.プログラム1年目の森岡です。博士課程でも入学後1,2年は授業もしっかり履修せねばならないのがアメリカ流。というわけで、さっそく授業紹介をしたいと思います。まず、今期の時間割はこんな感じ。非ネイティブ向けの英語補講授業(ESL)が2科目、地理(GEOG)が2科目、統計(STAT)が1科目です。

 

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ESL-510 English Pronunciation & Oral Fluency (約15名)

英語のスピーキングを特訓します。英語特有の発音を口の使い方から丁寧に教えてくれつつ、会話の練習を積み重ねます。なんだかモノマネ芸人になった気分です。図・グラフの説明や、先生への質問の仕方ほか、研究生活に役立ちそうな内容を中心に教わっています。

 

ESL-515 Introduction to Academic Writing(約15名)

英語のライティングを特訓します。学術論文を書くにあたって必要な能力を身につける授業で、批評型作文の書き方、剽窃(盗作)を避ける術などなど、そうだったのか!ってことが目白押しです。

 

GEOG-471 Recent Trends in Geographic Thought(約20名)

地理学の歴史を学びます。戦後アメリカの地理学史を中心に最新の傾向までをおさえます。事前に教科書を読み込み、当日はほぼディスカッションという授業です。「地理的思考」および「地理学」とは何かについて毎週異なるアプローチで突き詰めるため、色々考えさせられて結構重たいです。それに哲学的な内容を英語で発言しなくてはいけないというのがまたしんどい。面白いですけどね。

 

GEOG-479 Cyber GIS (約25名)

位置情報付きのビッグデータをコンピュータで分析するにあたり必要なプログラミング知識を習得します。火曜が講義で木曜が演習という進め方で、毎週、ハンズオンの宿題が出ます。幸いにもGISが得意な人、Pythonが得意な人、Hadoopが得意な人など、受講者それぞれ強みが異なるので、お互い助けあいながら課題を進めています。

 

STAT-400 Statistics and Probability I (約150名)

空間分析には統計の知識が必須ということで履修した「確率と統計」の授業で、月・水・金曜が講義です。木曜は演習で練習問題をたくさん解きます(ちなみに朝8時スタート)。基礎的な内容で、ベン図や二項分布など、高校の数学の内容も結構含まれるんですが、私大文系出身の自分にとっては、英語だし復習を兼ねてここから始めて丁度かな?各学期少しずつ上級の授業に移行して最終的には空間統計学を英語でおさえるのが目標。

 

おまけ:授業ではないですが、正規履修の大学院生ならでは?なものを2つほど。

 

  • Coffee Hour

地理学科の教職員、大学院生、客員研究員が1つの部屋に集まり、お茶・お菓子を片手におしゃべりするというもの。日本じゃあまり見かけないスタイルですよね。日頃の苦労話や面白い体験などを気軽に共有出来て、私は好きです。参加は任意ですが、この間は20名くらい(全体の2/5ほど)集まりました。

 

  • Colloquium Series

Colloquium という学科全体でのゼミないし研究室会議みたいなものがあります。内外問わず、教員や学生が自分の研究の話題提供をして議論するんです。白熱することもしばしば。そうなると、みな早口になり、自分はよりついていけなくなり、悔しい限り。毎回、英語勉強しよって強く思わされます。

 

私からは以上です。少しでもお役に立つことがあれば幸いです。