Thanksgiving -K- vol.2
3. 木曜日ディナー
BCF開催前夜、ES・WEBテ・電話面接をくぐり抜けた人達のみが招待される食事会を指します。筆者は外銀2社のディナー・カクテル(懇親会)をはしごしました。社員5・6人に対して学生8-10人程が参加します。参加者は東大京大早慶からの交換留学生+アイビーリーグやヨーロッパ大の正規学生が中心でした。簡単な自己紹介をした後は自分のアピールもしつつ、実務について社員に積極的に質問をすることが大切です。ここで社員に顔を覚えてもらうと面接時に気が楽ですし、また疑問を積極的にぶつけて会社説明会では聞けないような踏み込んだ話をする事で社内の雰囲気を知り、仕事内容の理解を深めることができます。ボストンの美味しいご飯とお酒を楽しむのもいいですが笑、翌日以降の面接に向けて企業をより良く理解し、納得感のある志望理由を作れるような有意義な時間にする事を忘れないようにしましょう。ディナーには参加しない学生もいるため(授業・他社のディナーに参加etc.)、各社この段階で新卒候補者約20人以下にまで絞り込んでいると思われます(推定)。
4. BCF1日目(金)
外銀の多くは通常BCF2日目の朝〜夕方にサマーインターンのオファー、コンサルでもBCF2日目の夜・遅くて3日目の朝には内定(または東京での最終面接・ウィンターインターンなど)を出します。つまり、BCF1日目の面接でほぼ内定者は決定するのでこの日をいかに乗り切るかが勝負となります。
当日の就活スタイルには事前応募形式/当日応募形式(walk-in)の2パターンがあります。会社説明会等のイベントもありますが、これに関しては他の参加者の記事を参照して下さい。私は事前応募した企業で面接がほぼ埋まっていたためwalk-inは行わず、添付の写真に従って面接を行いました(社名は仮想)。実はもう2社面談が入っていましたが予定より面談が伸びるケースが多く、志望度の低い企業から順に当日お断りしました。面接と面接の間は最低でも10分出来れば30分は開けておいた方が良いと思われます。
面接ですが形式はコンサルならば1人の社員と30分面接+通ると数時間後再度上の人と面接、外銀ならば一気にリクルートチーム全員(5、6人)と10分ほどずつ面談といった形が多いです。内容は、コンサルに関してはケース+パーソナル・外銀はパーソナル+英語面接+稀に事前課題のプレゼンでした。パーソナルは電話面接の延長上の質問しかされません。振り返って思うのは、何よりも各企業に即した志望理由・その業界でないといけない理由が自分の経験・価値観に基づいて説得力のある形で述べられるかが大切だという事です。それが出来ていないと何も始まらないですし、どんなに肩書が素晴らしくてもどんなに優秀でも良い結果は望めません。最後は企業と自分の性格とのマッチになりますが、こればかりはリクルーターがどう感じるかにかかっており、自己アピールを最大限してあとは運に任せる他ありません。前半でも述べましたが最前線で活躍されている社員と一対一で話せるというのは本当に楽しいものです。例えば、コンサルのケース面接では不安しかありませんでしたが、最初たとえ自力で上手く出来なくても社員さんがアドバイスを下さりそれに沿って解いていくと初めは見えなかった解が見えたり、外銀の面接では私にとって将来何が一番大切か一緒に考えてくださったり、日常では得られない経験を沢山させて頂きました。目上の方と一日中緊張感ある空間で話をするのは体力消耗も激しいかもしれませんが、どれも楽しんで取り組むのが一倍良い結果に繋がるように思います。
5. BCF1日目ディナー
こうして怒涛の面接が18:30に終了したわけですが、この地点で幸いにも私は外銀3社からディナーのお誘いを頂いていました。他の候補者を見ていても思ったのですが、大体1社からdinner offerを貰っている候補者は複数のofferを持っています。つまり、絞り込まれた候補者を複数の企業が取り合っているという事です。ディナーはどこも19:00開始で1社しか参加出来ない仕組みになっており、企業は候補者がどのディナーに行くかで自社の志望度を確認しようとします。限られた時間で採用する訳ですから企業も必死ですし、正直に言って強引な囲い込みといった物も見受けられました。ここで迷ってしまう人が多く、私も迷いましたが結局1社の選考辞退を申し出た上で、2社のディナー・カクテルに行きました。
これからの参加者に伝えたいのは、1番最初にofferを貰った所に行かないといけない決まりはないですし、ディナーに行かなければ内定が無くなるという事も有りません。本当に貴方を欲しいと思っている企業は事情をきちんと説明すれば必ず待ってくれます。実際に将来働くのは自分ですし、面接を通して各社の志望度を見極め自分がもっと知りたいと思う会社のディナーに行くべきです。
6. BCF2日目以降
◎ 外銀の場合
ここからはwalk-inの人・事前応募の人で違うのかなと思います。
まずは外資系でwalk-inできる企業は限られますが、彼らは当然ながら電話面接をやっていないのでその分多く面接があります。私はこれに該当しないのでどのような面接かは分かりませんが、結果として上手くいけば2日目も夕方にサマーオファー・2日目のディナーオファー(合格者祝い)を貰っていました。
私のような事前応募組は、場合によっては午前中MDの方ともう一度面接をするなどして最終確認後、サマー・ディナーのオファーを貰う場合が多いかと思います。最終で落ちることも全くないとは言えませんが、前日ディナーに呼ばれ参加した人で落ちることはレアケースなのではないかと思います。この段階で複数オファーを貰っている人は基本的には1つに絞り込む必要があります。こうしてオファーを頂くともう2日目の午前にして暇人になります笑 他業界を受けていてまだ面接が残っている人、ホテルに帰って寝る人、夜のディナーまで各々思い思いの時間を過ごすことになります。IBDはどの企業も最終的に新卒者4-7人程度(MBA生は別枠)にサマーポジションを出しており(2017年現在)、翌年夏の6-10週間インターンを経て、最低でも半分の候補者が本内定を勝ち取ります。ただ企業は特に何人に内定を出すという決まりはなく、あくまで絶対評価なそうなので、人数は目安となります。
◎ 外コンの場合
私は結局BCF会場で2社しかコンサルを受けなかったため全てのコンサルに適応できるか分かりませんが、知っている上での選考について述べます。外銀と異なり朝早々に内定を出すことはレアで、基本的に意思決定者(リクルートチームのヘッド)との面接を含む形で1-2回面接を行います(1日目の同じ形式)。質問は1日目と大きく変わった印象はなく、あくまでケースとパーソナル(志望理由・関心のある時事問題・5年後のビジョン・チームワーク経験etc.)とオーソドックスなスタイルで行われます。無事通過すれば、内定・ディナーオファーを頂くことになります。
その為、BCF外資系2日目ディナーは内定者祝いという意味合いの場合が殆どで、外銀は全て・コンサルも半分はリクルーターが3日目の朝には片付けをして帰国していかれます。つまり3日目はあってないようなもの、というのが外資系の共通認識です。私は3日目の朝に某コンサル企業から面接はもうしないけれどプロジェクトの説明をしたいからもし良かったら話を聞きにおいで、と言われ朝1時間プレゼンを一対一でして頂き、全BCFプロセス終了となりました。勿論これも選考テストの一部であったのだろうと思っていますが笑、ここまで残っている会社はどこも自分が行きたい会社ですから、単純に楽しんでプレゼンを聞き、好奇心の赴くままに質問をし、さらに会社をよく知る有意義な時間になったというのが感想で、特に緊張したり怖いことはありませんでした笑 日系も上位は3日目朝に引き上げていた印象なので、BCF3日目は基本的に存在せず、“木曜ディナー〜2日目が選考期間である”と認識しておいて大丈夫かと思います。
7. 最後に
手短にするはずが本当に長くなってしまいました。。。ただ、今回これだけくどく?説明したのは私がBCF準備を進める中で感じた圧倒的情報不足が背景にあります。国内選考とプロセスは大まかに同じと言えどスピード・応募者層・求められる資質に違いは必ず存在しています。実際特にBCF外資系選考に関してのブログ記事は限られており、
*国内選考ならばテストセンター受験のコンサルSPI試験(WEBテ)はBCFではどうなるのか?
*電話面接があるらしいがどういう対策をすればいいのか
*ディナーに複数呼ばれたらどうしたらいいのか
*BCFの実際のスケジュールはどうなるのか
等、準備の途中で疑問は絶えず、聞ける人が限られたが故に本当にこんなに時間をかけて成果が出るのか不安に何度も押しつぶされそうになりました。いつ何が起こるのか・それに向けてどのような準備が必要か把握できるだけで少しは見通しが立ち、気が楽になるのではないでしょうか?就活に不安を感じる留学生にとって少しでも役に立てていればと願うばかりです。
本当に最後に、BCF3日間のために本当に沢山の人に支えて頂きました。相談に乗ってくださったゼミの先輩方、ケースの練習に付き合ってくれた同期・先生、いつでも愚痴を聞いて支えてくれた家族・友人、皆の支えがあってこうして無事BCFを終えられて、感謝と安堵の気持ちで一杯です。まだ就活が終わったわけではなく、留学も折り返し地点といった所ですが、正直無理をしてでも頑張った甲斐はありました。留学生しか参加できない特別なこのチャンスを活かすことは、内定ゲットというメリットだけでなく自分の将来を見つめ直す大変良い機会になったので、せっかく参加するからにはより多くの人が正しい情報を得て、適切な準備をし、実りある3日間になるといいなと思っております。ここまで読んでいただきありがとうございました。