イリノイ大学留学記

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の日本人留学生によるリレーブログ

Spring 2022 - さしみ

お久しぶりです。さしみです。いつの間にか冬が過ぎ去り、MainQuadで活動している人も多くなってきました。チアリーディングの練習風景を見ているとアメリカだなって思いますね。ではでは、2022 Springの授業紹介です。就活も終わったので、Maxギリギリまで授業を履修しています。期末の時期が怖いです。内容としては、開発経済系の授業を中心に履修しています。


ECON 488: Employee Compensation and Incentives
報酬に関する授業です。理論というよりか、実際のビジネスでどのように報酬が決まっているか見てみようという授業です。一学期の課題を通して、ある企業の報酬決定プロセスを体験します。クイズや授業内の問題、試験など成績評価の機会が多く気が抜けない授業です。似ている概念多すぎてなかなか苦戦してます。実際に将来起業したいと思っている人にはおすすめかもしれません。

ECON 450: Development Economics
最初にざっと計量経済の必要なところだけを学んで、その後は開発経済のトピック別に論文を見ていくという大まかな流れです。成績は試験中心です。たくさんの論文を読みたい人におすすめです。ひげもじゃの先生で、説明が丁寧でわかりやすいです。ほぼ全部のアフリカの国と首都の名前を覚える試験があり、今まであやふやだったのできちんと覚える機会となってよかったです。

ECON 455: Economics of Poverty Alleviation in Developing Countries
ECON 450と結構内容被っている印象です。どっちの授業で習ったことなのか記憶が曖昧になります。こちらの方が最初の計量経済に関するレクチャーの割合が多いです。成績はエッセイと試験で決まります。エッセイの課題も多いので実際に考えを英語でまとめたい人におすすめです。エクセルに生徒の意見をかき入れながら説明することも多く、ライブ感があって楽しいです。

ACE 476: Behavioral Economics and Financial Decision Making
古典経済では説明できない人々の行動を分析する行動経済の授業です。例えば、オリンピックの表彰台で、金メダリストや銅メダリストは満面の笑みを見せる一方で、銀メダリストの笑顔が微妙になるのはなぜかといったことを勉強します。試験や課題で成績評価が決まります。実証実験の話の中で、あー確かに自分もそんな意思決定しているわと思うことも多く、聞いていて楽しいです。ちなみに授業履修に関して、最初は必修科目の関係で現地の学生に優先的に履修してもらうため、交換留学生は履修できないと言われてました。しかし、開講直前に座席が残っていたら履修して良いよということで、結局履修できました。


LEAD 380: Leadership in Groups and Teams
何かグループワークが必要な授業を取りたいなと思い履修しました。週3×50分授業で、お気に入りの授業です。毎回ディスカッションやちょっとした劇等のアクティビティがあり飽きないです。内容も面白く、実際の活動で活用できる点が多いです。なかなか先生の英語が早く、他の生徒もほぼネイティブスピーカーなので、そこまで英語が得意ではない自分にとって過酷ですが、良い経験になっているなと感じています。チーム活動で英語ガッツリ活用してみたい人におすすめです。


ACE 199: Negotiation
前期で履修した授業のTAがおすすめしていたので履修してみました。2単位の授業で、春休みが終わってから始まります。初回の授業の直後にこのブログを書いているのでどのような内容なのかまだきちんとわかっていないのですが、こちらもLEAD 380のようにクラス内のアクティビティがあるようで楽しそうな予感がしています。

Spring 2022 - ひろあき

イリノイ大学では年末年始でのオミクロン株の流行を受け、春学期最初の1週間をオンライン授業で行い、それ以降は対面授業が再開されました。最初の1週間がオンラインになってしまったことで、いろんな授業の初回に潜るのが難しくなり、履修を決めるのに苦戦しました。
 
春学期では、自分の専門に留まらず、いろんな学部の授業を取ってみようということで、データ分析に軸を置きつつも、BusinessやGeography、Information Science などの授業を履修しています。
 
交換留学生は所属がCollege of Businessでない限り、ビジネスの授業は履修できないのですが、BDI(Business Data Innovation)の授業は履修できたので、今学期は1つBDIの授業を取っています。データサイエンスとビジネスのいいとこどりのような授業で、日本の大学ではなかなか取れなさそうな授業なのでとっても楽しみです!
 
それでは、今期とっている授業を紹介します!
 
IS 324 Social Network Analysis
社会的な相互作用や個人的な関係のネットワークとその分析について学びます。オンラインで開講される授業は取らないと決めていたのですが、どうしても受けたかったので履修することにしました。授業では、PythonやRではなく、SocNetVやGephiというネットワーク可視化のソフトフェアを使います。学期中にSocial Networkに関する文献を読んでサマリーを2回書くのと、グループでのリサーチプレゼンテーションがあります。
 
BDI 367 Data Visualization and Communication
データ可視化を学びます。Tableauというプラットフォームを使ってデータの可視化に取り組みます。Tableauではコードを書かなくていいのですが、Rでの可視化に慣れてきたところなので、逆に操作に戸惑っています。College of Businessの授業なので、ビジネス系のトピックを扱うことが多いです。
 
GEOG 379 Introduction to GIS Systems 
地理空間データの取得や分析に使われる地理情報システム(GIS)について学びます。公衆衛生や疫学でも地理空間情報を使った分析が増えており、使えるようになりたいという気持ちで履修を決めました。授業は週に2回のレクチャーと1回のラボで構成されています。レクチャーではGISのコンセプトを叩き込まれ、ラボではArcGISというアプリケーションを使った演習を行います。
 
CHLH 421 Health Data Analytics
健康や医療に関するデータの分析方法について学びます。授業の最初では統計の基礎的なことを学び、中盤からソフトフェアを使った分析を行います。MS ExcellとSASを使って分析します。医療データに関する分析については、出身大学の研究室でRを使ってやっていたので、なんとなくわかっているのですが、SASを使ってみたかったので履修しました。
 
IS 389 Independent Study
学部レベルの研究の授業で、日本でいう卒業研究に近い感じです。授業履修までの流れは学部や研究分野、指導教員によって異なります。自分の場合は指導教員を見つけて、研究についてのディスカッションで先生の指導内容とマッチしているかを確認し、履修できることになりました。Center for Health Informaticsに所属している先生のもとで、ヘルスコミュニケーションに関する研究を行っています。計画段階ですが、日本でのSNSにおけるヘルスコミュニケーションを定量分析の手法で分析する予定です。留学中にどこまでできるかわかりませんが、オンラインでも研究できるため、帰国後もぜひ続けたいです。

Spring 2022 - ゆずき

ゆずきです!

 

先学期ではバイオ系の授業を取っていたのですが、今期はコンピュータサイエンス統計学の授業を多く取っています。というのも、バイオ系の授業は

 

「色々覚えたけど全部忘れたわ」

 

状態になることに気づいたからです。悲しいかな、知識は身につけたそばから忘れ去られてしまうのです。ああ諸行無常。ということで、春学期では、何か手に職身につけるために、

・実装や実験などのhands-on experienceがあるかどうか 

・独学でその分野を学ぶことが困難かどうか

を基準に授業を選択しました。一つずつ紹介していきます。

 

PSYC: Psychology

CS: Computer Science

STAT: Statistics

MUS: Music

 

 

PSYC489 Neural Network Modeling

ニューラルネットワークの実装手法について学んでいます。ニューラルネットワークとは、哺乳類脳の神経細胞ニューロン)活動の数式モデル、あるいはそれに着想を得たネットワークの総称で、要は生物の脳の情報処理プロセスをコンピュータで再現しようとしたものです。脳そのもののモデリングに使われたり、機械学習などの脳とは全然関係ないところで使われたりしています。全体で15人ほどの少人数授業で、個人的には居心地がいいです。

 

PSYC396 Emotion, Cognition & The Brain

ヒトの感情と認知との関係、それがどのような脳の構造・機能によって実行されているのかを学びます。認知とは、平たく言うと「物事をどのように捉えるか」というものです。授業では「どのような感情を引き起こす出来事が記憶に残りやすいのか?」「ヒトは感情をどうやってコントロールしているのか?」といった問いを扱います。psychologyの授業の中ではかなり神経科学に寄った内容で、聞いていて面白いです。

 

CS440 / ECE448 Artificial Intelligence

AIの仕組みを、理論的背景やPythonによる実装を通して学びます。AIの定義は専門家の間でも意見が分かれるところですが、今のところ「過去のデータの学習に基づいて、自律的に判断をするシステム」みたいなものだと思っています。この「学習」のやり方が沢山ありまして、ニューラルネットワークも手法の1つとして使われています。

課題はいりぱん君と助け合いながらやっています。彼のプログラミングがペーペーなら僕のはペーペーペーですが、なんとか食らいついてやっています。

 

STAT431 Applied Bayesian Analysis

ベイズ統計学の理論を中心に学びます。ベイズ統計学とは、簡単に言うと「すでに知られている事象の確率を使って、未来に起こる事象の確率を予測する」統計学です。なんだか小難しい印象がありますが、理論の根底は高校で習う条件付き確率の公式から来ています。ちなみにAIの基礎もベイズ統計学の考え方から生まれました。週に2個の課題があり、数弱にとっては中々きついですが、自分の研究に必要なのでこれも食らいついてやっています。

 

MUS485 University Band

こちらはなんと誰でも参加できるウインドオーケストラの授業です。4月にある本番に向けて、週に12時間の全体練習を行います。一応オーディションがありますが、全員入れるとの噂です。僕は日本から楽器を持ってこなかったのですが、MUSの大学院生に聞いたら「テナーサックスは余ってるから貸してやるぜ!」と二つ返事で快く貸してくれました。こういうサービスはイリノイ大学の学費の高さに感謝ですね。

 

 

以上が今期の僕の授業です!これとは別に研究室での活動もしていますが、「留学生(大学のシステムでは専攻なしとして扱われる)が取れる研究の単位はないよ」と言われて単位換算することができませんでした。悲しいかな、悲しいかな。4月末に学部生のための学内学会があるらしいので、それに向けて準備していこうと思います。

 

それではまた!

Spring2022 -KY

こんにちは。連投失礼します。KYです。
春学期の授業紹介です。
 
TE250 Idea to Enterprise
ECE329 Fields and Waves
ECE437 Sensors and Instrumentations
ECE470 Introduction to Robotics
AE498 Independent Study
 
TE250
TEはTechnology Entrepreneurshipの略で、他にもTE333 Creativity, Innovation & Visionなど面白そうな授業があります。TE250はグループプロジェクト主体の授業で、自分たちでスタートアップ企業を始めるという設定で、アイディア出しや顧客の分析、市場の分析などをして発表するような授業です。グループプロジェクトだと友達が出来るのも良いですね。
 
ECE329
今の所はマクスウェル方程式に毛が生えた程度の内容ですが、宿題の存在を知らないまま4週間ほど過ごした上に、1回目のテストで激痛のミスをやらかしたので、ギリギリの戦いを強いられています。
 
ECE437
LectureよりもLabが主体の授業です。PythonVerilogといった言語を用いて、FPGAを設計しPCからそれを操作できるようになります。温度センサ、加速度センサ、磁気センサ、キャパシティブセンサなどFPGAボードに付いた様々なセンサを扱います。
VerilogFPGAに関する事前知識が全く無いのにこの授業を取った自分はどうかしていたと思いますが、気合いで乗り切る予定です。
あとLabは普通は2人1組で行うので、仲良くなれることが多いのでそれも良いですね。
 
ECE470
ロボットの自由度から始まり、順運動学や逆運動学、動作計画や制御まで扱うようです。ラボのセクションもあり、そちらではROS (Robot Operating System)というソフトウェアプラットフォームを用いてPythonあるいはC++でコードを書き、ロボットアームを動かしたりして遊びます。なかなかCoolな授業だと思います。
人気授業につき、すぐ定員オーバーになってしまうので本来は履修も難しいのですが、セメスター開始の1週間前に見たらたまたま空きがあったので履修できました。講義が行列ヘビーなことに気付いて後から履修を取り消す人もいるので、開始後1週間くらいは空きが生じていないか時々チェックすると良いと思います。これは人気授業全般に関して言えることですね。CSの授業は席のオープンの仕方が変則的だったりするのでその辺も含めて確認しておくと良いと思います。
 
AE498
前学期の中頃から研究室に所属させて頂くようになり、そこでの活動を単位として換算して貰えます。phD生の手伝いをしています。
研究室の探し方ですが、僕の場合はたまたま課外活動で知り合った大学院生が、たまたま専攻分野が近くて、たまたまその指導教員がpythonc++を使える人を探していたらしく、紹介して頂いたというただのラッキーでした。
戦略的な探し方は別の方が書いてくれるかも知れません。かも知れません。
 
以上です。授業の紹介だけでなく、研究室の事や空きチェックの事、友達の作りやすさ的な事も触れたりもしました。参考になれば幸いです。

Thanksgiving - KY

こんにちは。KYです。
実はこの記事は冬休み中に書き終えていたのですが、下書きに入ったまま3ヶ月間も眠っていました、、、(言い訳ではなく本当なんです泣)
という訳で今更ではありますがThanksgivingsの過ごし方を紹介する記事です。
 
「一人旅をしてみたいなぁ」という思いと「スキーがしたいなぁ」という思いが漠然とあったのでコロラドに一人旅することにしました。
コロラドにはスキー場がたくさんありますが、僕はBreckenridgeというところに行きました。11月に開いている場所で、かつ動き回るのに車が必要なさそうだったからです。
 
シャンペーン→シカゴ空港(周辺ホテルで1泊)
デンバー空港→ブレッケンリッジ(4泊)
デンバー(2泊)
デンバー空港→シカゴ空港→シカゴ(1泊)
→シャンペーン
 
シャンペーンから脱出するバスはPeoriaとGreyhoundがありますが、空港に行くなら前者でシカゴのダウンタウンに行くなら後者です。多分。
 
シカゴで一泊するかはバスとフライトとの兼ね合いです。今回は7時のフライトでバスがなかったのでシカゴで一泊しました。わざわざリスクを負う必要もないだろうということで空港泊はしませんでした。
ちなみにこのシカゴ泊、expediaがミスをしたらしくホテルが取れていないというトラブルがありました。結果的にはexpediaに別の場所を用意させてなんとかなりましたが災難でした。これがトラウマになってその後のホテル全てにちゃんと予約が取れているかいちいち電話して確認する羽目になりました笑。他は全部取れてたので良かったです。
 
・ブレッケンリッジ
デンバー空港からブレッケンリッジまでは事前予約制のシャトルが運行しています。他にも色々なスキー場に行くためのシャトルがそれぞれあって、かなり便利だと思いました。「車をレンタルしなくても快適」と売り出しているだけのことはあると思いました。
ブレッケンリッジはスキー場だけでなくダウンタウンもあり、移動は徒歩あるいは無料バスで済みます。ダウンタウンにゴンドラがあり、これに乗ると山を登ってスキー場に行けます。多くのホテルがゴンドラのふもとまで送迎してくれるので移動は問題なしです。
 
一応スキータウン(リゾートタウン?)なので治安は良いです。一方で物価は高いです。
 
リフトやゴンドラで乗り合わせた知らない人と世間話することが多いです。一期一会を地で行くような感じで意外と好きでした。こういう所で会話が発生するのはアメリカらしさがあると思います。
 
例年はサンクスギビングにはそこそこ雪が降っていてコースも開いているらしいのですが、今年は例年より暖かいらしく、開いているコースが少なかったので混んでいました。
CrowdedではなくPopularと言うんだ、と誰かが言っていました。
ボッチではなく一人旅と言え、というのと同じですね。

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デンバーダウンタウンと空港の間には電車が通っています。$10くらいです。
ホームレスが多いです。なんとなく怖いですが悪いことはしてこないです。
日本食が食べれるレストランもそこそこあります。
 
 
・シカゴ
ダウンタウンと空港の間は電車で移動できます。1日パスを買うなら$5で一回乗るだけなら$2.5とかだった気がします。
ブラックフライデーということでセールが行われていました。色々なブランドのお店があってブラブラし甲斐があると思います。
 
シカゴのレストラン
Pizzeria Uno
シカゴスタイルピザが食べられます。同系列のPizzeria Dueも近くにあります。個人的に、アメリカで一人でピザを食べに行くことは難しい(サイズが大きく食べ切れない、持ち帰って温め直しても耳が硬いなど)と思っていたのですが、こちらのお店の最小サイズは一人でもペロッと完食できるものとなっています。見た目も可愛らしいく味も美味しかったので満足でした。
 
Carson’s Rib
シカゴはリブが有名らしいという事でこのお店に行きました。店内が暗く、ドアが開きづらいため、閉まっているのでは?と錯覚してしまいそうになるので要注意です。(疑念を抱くとドアを開こうとする勢いもやや遠慮気味になるのは僕だけでしょうか)
ハーフサイズのリブにポテトグラタンまで付いてきて$23とかなのでお得だと思います。ちなみにフルサイズは$33です。
味が美味しかったのはもちろんのこと、お店の雰囲気も落ち着いていて好みだったので、帰国するまでにもう一回くらい行きたいなと思っています。

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以上です。初めての一人旅で大変なことも多かったですが、終わってみれば良い経験になったと思っています。
 

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