イリノイ大学留学記

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の日本人留学生によるリレーブログ

授業紹介 Part.2 -木下-

こんにちは、みなさん
木下です。
12月、日本に一時帰国する時、帰ってきたら寒さは落ち着くだろうと思ったものの、全くでした。連日氷点下は当たり前、場合によっては-16℃の猛吹雪になったりもします(新学期初日)。習慣は人を変えるといいますが、残念ながらイリノイ大学に来て身につけたものといえばこまめな天気予報チェック、またそれによりルームメイトからは天気予報士と呼ばれるようになってしまいました。


さて今学期のクラスですが、相変わらずplant scienceや、crop sciences にちなんだクラスを取っております。


(1) CPSC 261 – Biotechnology in Agriculture
Crop Sciences major のクラスで、卒業必須クラスとして指定されたため履修しましたが非常に魅力的で、もっと早く取りたかったと思いました。内容は、今まで履修してきたGen BioやMCBとは少し異なり、実際にどのような技術がGMO 開発で利用されているのかということがメインになっています。教授の、種子開発を扱う会社に勤めた経験も背景にあり、基礎、応用、開発研究の三面から遺伝学を扱うといった授業形態です。テストも、私自身、今まで生物といえばひたすらに暗記、といったイメージがありましたが、それ以外にも、学んだ知識を生かして、実験の筋道を立てるような問題が出題されたり、普段は聞かれないような、(もしその遺伝子が他の開発のベースになっているようであれば)かなり具体的な名前を聞かれたり、とユニークです。また、宿題として出される論文読解は耳慣れないラテン名だらけで、内容を理解し実際の問題に取り掛かるのに、なかなか時間がかかりますが、宿題提出後は、どのように論文を読み解いていくのか、また今後頻繁に利用するであろうゲノムに特化した辞書?のようなサイトの使い方などの解説など、学ぶことは多いです。私はtime conflictのため今学期の履修は断念しましたが、同じく必修のCPSC 265という実験のクラスと一緒に履修するとさらに研究への理解が深まるのではないかと思いました。

 

(2) PLPA 200 – Plants, Pathogens, and People
同じくCrop Sciences major の必修クラスとして履修しました。Transferのため、二つ取らなくてはいけないcompositionのうち、一つは履修済みですが、advanced compositionという、(おそらく)majorに関連したcompositionはUIUCで履修することにしました。これは、オンラインのクラスなので、授業内容というより、マテリアルといったところになってしまいますが、毎週quizとessayが課されます。Quizは、websiteに掲載してあるニュース記事、パワーポイントスライド、論文、そしてポッドキャストをもとに出題されます。毎週トピックが決まっており、例えば今週はbacteriaだったら、次はplantation など、資料は各週のトピックに沿っていることが基本です。Essayは二種類あり、ミニエッセイは、その前の二週間で扱った内容を制限時間内に書き上げ提出するもの、また長いエッセイは、ケースエッセイといったような、それぞれが直面している問題について、指定された色々な書き方で論じていくといった形です。主に植物の病気について学ぶので、ヨーロッパやラテンアメリカの歴史などもかじるので面白いとおもいます。
 
(3) IB 103 – Intro to Plant Biology
Major の400 levelのクラスを取る前に取っていなければならないクラスということで、履修しました。ひたすらに暗記の科目です。Plant Biologyですが、むしろPlant AnatomyもしくはTaxonomy に改名したほうが良いのではないかと思っています。細胞から、より大きな植物のパーツまで、とりあえず暗記です。また、教授が、積極的に最近ニュースになっているような農業に関する話題を取り扱い、授業内容とあわせて解説してくださるので、自宅にこもって暗記侍になろうというよりは、クラスに出席し、少しずつ関連知識も含めて覚えていく、といったところでしょうか。さらに、ラボの授業では、それぞれのグループが課題を決めて、数週間かけて植物を育てていくことができるので、ミニ研究といったものもあり、魅力的です。ちなみに、私たちのグループは、特定の菌類(fungi)がどのように植物の栄養摂取量に関連しているか、ということを調べています。なぜか育てていた植物が次の週にどこかにいってなくなってしまったり、予想と結果が正反対になり、発表スライドの大幅修正などハプニングもありますが、ラボ兼グループワークといった体験ができるので興味深いです。植物が好きだ、植物をすみからすみまで知りたい、という方にはお勧めです。

 

(4) STAT 200 – Statistical Analysis
Stat majorでもなく、必須科目でもないのですが、今学期受講しようとしていた別の農学部用の統計クラス(必須)が定員オーバーだったので、こちらに変更してみました。多くの生徒はStatもしくはFinance majorからきているようです。また、STAT 100というクラスが開講されており、過去に統計学に触れたことがない方は、そちらを先に取ることをお勧めします。卒業単位としてカウントされるのかはよくわかりませんが、どの分野でも使われている統計は、かじっておいても損はないのではないかと思い履修しています。

 

(5) MUS 183 – Private Lesson
こちらは、non-music majorの生徒のための個人レッスンのクラスです。週一回、先生にレッスンを見てもらうといった形です。初回に、どのようにレッスンを進めていくか方針を決め、そのあとはそれに沿って行きます。私は、最初に譜読みが終わっている曲を持っていき、新しい曲を一つトライしてみたいと先生に伝えました。その後は、二人で相談して曲を決め、毎週基礎練習とその曲を少しずつ進めていく、といった形です。あまり多くの先生に習ったことがないので、慣れないことも多いですが、毎週あるレッスンのために練習しなければ、というモチベーションになります。
どの楽器に関しても同じクラス番号なのか、詳しいことはあまりよくわからないのですが、興味がある方は、music collegeの方に連絡をすると、手続き方法をおしえてくださいます。また、クラスを受講することで、音楽練習室のカギがもらえるので、寮に住んでいる方や、アパートで練習できない方にはお勧めです。


ではまた。