イリノイ大学留学記

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の日本人留学生によるリレーブログ

授業紹介 -保坂-

早稲田大学から交換留学中の保坂です。みなさんに引き続いて、今学期印象に残った授業について紹介していきたいと思います。


1. Environmental Economics(環境経済学

社会が直面する環境問題への経済学的なアプローチを体系的に学ぶ授業です。経済学専攻ではない学生もいるので、最初に基礎的な経済学の知識をさらったあと、環境保護を図るために経済学がどのように応用されているかを学んでいきました。対象は地方政府から地球全土にまで及び、理論的導入だけでなくアメリカでの実例の分析も扱い、みっちりと環境経済学のいろはを叩き込まれました。
 
セメスターの最後には2つ政策評価の課題が出され、アメリカと中国の環境政策について、授業で学んだ視点を応用しながら自分なりの提言を行いました。経済専攻とは言え環境経済には明るくなかった僕でも、セメスターの終わりには曲がりなりにも環境政策を評価できるようになったので、この授業を取って非常に満足しています。一から知識を導入し、現実社会へ応用させる力をつけるという意味で、理想的な授業構成だったと思います。


2. Mythology of Greece and Rome(ギリシャローマ神話

完全に興味が湧いて取っただけの授業です。果たして日本の大学で単位互換されるのか甚だ疑問であるわけですが、せっかく西洋の地にいるので、まあ良いのです。ギリシャ神話と聞いて心躍る日本男児は多いと勝手に思っているのですが、少なくとも僕はそうです。この授業では、誰もが聞き馴染みのあるであろうゼウス、ヘラなどのオリュンポス12神やヘラクレスペルセウスなどの英雄をはじめとするギリシャ・ローマで言い伝えられる神話について学んでいき、毎回そのフィクショナルな世界に心くすぐられました。

ギリシャ・ローマの神々にまつわる逸話はその多くが非常に人間的で、嫉妬・憎悪・男女関係・家族愛などが散りばめられています。中には度を超えすぎて、この世のあらゆる倫理に悖る所業をなすものもいるわけですが、お高い神々の話としてみると、全く反感を覚えないどころかむしろ笑えてくるというのが不思議なところです。教授の話を聞いていて面白いだけでなく、当時の西洋の人々の世界の捉え方に触れることができて楽しい授業でした。


以上が印象に残った授業です。何らかの雰囲気が伝われば幸いです。