イリノイ大学留学記

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の日本人留学生によるリレーブログ

Thanksgiving -K- vol.1

2回目の投稿になります東京大学経済学部三年のKです。此方はまだ雪こそ降らないものの既に日本の1・2月並の寒さになる日も多くなって参りました。さて、今回は11月16-19日にかけて行われたボストンキャリアフォーラム(以下BCF)についてご紹介したいと思います。特に本記事では採用プロセス・BCF本番のスケジュールに焦点を当てていきます。

自己紹介でもお話ししたように私は19年卒を目指しており、今回のBCFは非常に大切な就活の場でした。というのも一年留学をする場合、3年の8月末〜4年の5月までが留学期間となります(学校によって多少の差有)が、日本の就活(本選考)は外資が3年の冬〜、日系が4年の春から6月頃に行われており、交換留学生は日本の一般的な就活フローに乗ることが大変困難なのです(17年現在)。一方で、大手企業の中でも交換留学生用に特別に帰国後の採用枠を設けている会社も存在し、夏採用といって7月以降に選考を行う会社もある為、帰国後に就活をする手がない訳ではありません。ただ選択肢が絞られるのは事実で、日系外資ベンチャー等、併せて200社を超える企業が一斉に集い、ウィンター/サマーインターン・最終面接・内定と言った本来獲得に時間のかかる採用プロセスを3日間という短期間で終えられるBCFは留学生・正規海外大生なら是非チャレンジすべきイベントであると言えるでしょう。

ここからは私の個人的な体験談となります。
まず私は今回「外資投資銀行」をメインターゲットに定め、外銀6社2部門・戦略系コンサル(外資系コンサル)4社にエントリーしました。WEBテストまたは面接の段階で辞退したり、残念な結果になった事で、最終的に外銀IBD2社からサマーインターンへのオファー(後述)・コンサル1社から内定を頂くことができました。そんな私の体験をもとに、以下外資系内定獲得のためのプロセスをなるべく手短に説明していきます。

1. エントリー・WEBテスト(8月〜11月上旬)
まず、BCFに参加するにあたって一番初めに作成するのがCFNサイト上のオンラインレジュメです。このレジュメは大抵どこの企業にエントリーするにしても提出が求められるため、留学で忙しくなる前に作成することをお勧めします。私は8月初めには一通り書き終えました。次にエントリーに際して、現在3年生の学生が応募できるポジションは、外銀はサマーインターンのみ(例外有)/ 外コンがアナリスト職(Full time)になります。
また、エントリー期間は上記の通りなのですが、ここで外資系特有?の注意があります。外資系(銀行・コンサル両方)は9月中旬ごろから「電話面接」を始めます。面接回数は企業に依りますが、良い結果であればその場で・もしくは人事から連絡という形でBCF1日目(金曜日)の面接の日程が伝えられます。ここで注意すべきは、電話面接は〆切前の時期からエントリーorWEBテストが終了した順番に行われ、1日目面接の枠が早い者勝ちで埋まっていってしまう、という事です。つまり、貴方がどんなに魅力的なapplicantだとしても、エントリー〆切直前に応募をすると、既に枠が埋まっていて電話面接すらして貰えない可能性があるのです。実際私の友人は、十分competitiveであったにも関わらず、申込が遅かった為に連絡が来なかったそうです。来年以降BCFで外資系を志望される方はこの点に十分ご注意ください。

WEBテストですが大体9月中旬以降ESが通過した場合、人事からリンクが送られ、在宅オンライン形式で受験を行います。受験猶予が1週間しかないところもあり、実際私はコンサルの何社かを受験し損ねてその後の選考に進めなかったので〆切は小まめに記録をしましょう。〆切を忘れるなんて、と思われる方もいらっしゃるかと思いますが(実際私の管理不足)、留学中にES・WEBテ・電話面接をこなすというのは正直半端ではない忙しさです笑 少なくともアメリカ大は授業出席はマストですし、毎週30ページ越えのreading assignment、10時間やっても何故か終わらない課題、グループワーク、A42枚以上のレポート、小テスト・Midterm、…全てが英語というハンデを追う中、追い討ちをかけるように想像を絶する量の宿題が待っています(汗(これについては個々の力量と相談して授業の難易度・単位数を調節するしかありません)電話面接も日本と時差がある為、手違いで夜中の3時にケース面接をしたり笑、朝に電話面接が予告なく掛かってきたり、今思い出すと懐かしいですがせっかく留学に来て自分は何をやっているのだろうと感じてしまったり、中々辛く感じてしまう事も有りました。でも何だかんだ面接は楽しかったですし、そもそも色んな業界のトップの方とお会いして直接お話できる機会というのは滅多に有りません。ES・WEBテは兎に角一番手間がかかり苦痛に感じることも多いですが、早めにできる準備は留学前にする・就活対策は土日に集中して行うなどして何とか乗り切りましょう。

WEBテの位置付けは、外銀に関しては重要度があまり高くない印象を受けますが、最低限の点が取れることは求められますし、外コンに関してはWEBテストで多くの応募者が振るい落とされます。その為、事前に対策をしているかは本当に大事で、私も留学前にWEBテスト対策の本だけは購入をし、留学先に持参・対策をしました。独自のテストを使う企業もありますが、玉手箱・SPI(在宅PC形式)に対応できれば問題ありません。私は以下の写真の2冊を使いましたが各自本屋で手にとって自分に合う形式の参考書を留学前に事前購入することをお勧めします。また、コンサル志望の方は後述の電話面接・BCF本番に向けて、フェルミ・ケース本の購入も必ずしておきましょう。(東大生が書いた〜シリーズを使用)

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2. 電話面接(9月中旬〜11月上旬)
1でも触れたように、外資を中心としたBCF参加企業の一部は、ES/WEBテだけでなく「電話面接」という形で候補者の絞り込みを行なっています。
面接の回数は企業に依りけり(最大3回)ですが、どの企業も1回0.5-1時間を目安とし、2・3人の社員と面談を行います。外銀では必ず1回は面接が行われ、私は銀コン合計で12回くらい電話面接があったと記憶しています。事前に日程調整をして下さる企業もあれば、予告なしに電話が来ることも多いです。つまり、いつ何時何処の企業から電話が来ても、自己紹介・志望動機・留学理由・最近気になるニュース・面白い授業等オーソドックスな質問には対応できるようにしておく必要が有ります。とは言えESを書く地点でしっかり企業研究が出来ていれば、特に心配する必要はありません。私自身各業界の志望理由をしっかり書き出す以外の対策は特にしませんでした。たまに自己紹介や自己アピール等を英語で話して下さい、と言われる事もあったので、不安がある方は対策をしておくと良いかと思います。また外コンを志望する場合、BCFまでWEBテ以降何もしない企業もあれば、電話面接でフェルミ・ケース面接を行う企業も有りますので、ケース本を読んでおくことをお勧めします。

その後、良い結果であれば当日または後日連絡があり、BCF1日目の面接の日程調整を行います。特に外銀はこの際面接日程と一緒に、木曜日Dinnerへのinvitationが来ることが多いです。「Dinner」というのはBCF前日の木曜日・金曜日・土曜日に開催され、内定への結果を大きく左右する大変重要なイベントです(次項)。